2015年11月29日日曜日

キャンプのこと03 道志の森キャンプ場

3回目のキャンプ、どこに行くかはもう決めていた。
道志のキャンプ場といえば、ここ。
深い自然と広大な敷地が数多のキャンパーを包み込む。

2015/6/29
道志の森キャンプ場
二人で連休を取り、平日に2泊のキャンプにチャレンジすることにした。

季節は梅雨真っ盛り。
最終日は雨の予報だが、果たして無事帰れるだろうか。


月曜日出発なので、きっと場内はガラガラだろう。
…と思って10時頃到着してみたが、下流から入ってびっくり、川沿いのサイトは結構な人の入り。
しかし焦らない。実は前回の椿荘の帰りにここに立ち寄り、めぼしいサイトをチェック済である。
行ってみると本命の場所には人が入っていたが、二段下のサイトが空いている。
川にも近いし広さも十分。ここにしよう。


設営完了の図。
今回はかなり広さに余裕があったので、タープをぴんと張れた。


場所は赤丸のあたり。(地図は公式HPより)
プールそばのきれいなトイレに近く、水場もついている。
そして川沿いの良ロケーション。
隣のサイトとは木と段差でくっきり区切られていて、人の気配も気にならない。

川がこの近さ。
前回叶わなかった、念願の川沿いサイトだ。

今回の目標は、のんびりすること。
今までは不馴れなこともあり、キャンプ中ずっと慌ただしくしていた。
今回は2泊なので時間的な余裕は多分にあるはず。
自然に癒されるキャンプをしてやるのだ。

川の流れを眺めながら、早速焚き火をする。
天気は曇り空、少し肌寒いので焚き火の暖かさがちょうど良い。
今日は雨の気配も無く、とってもいい気持ち…だったのだが。

おやつのリッツを取り出そうとして気づいた、
夕飯の米を忘れた。

やばい。
うどんや肉やコーヒーとは次元が違う。
これから先、3食分の主食がごはんの予定なのだ。
なぜこうも毎回食材を忘れるのか。

頭を抱えている場合ではない。
焚き火を消火して、早速買い出しに出掛けた。

とはいえ、道志村に明るくない我々。
どこに米があるかなんてさっぱりわからない。
とりあえず近くにある道の駅どうしに寄ってみたが、真っ黒な古代米しか売っていない。
店員さんに聞いてみると、「にいつ商店」という店にならあるはずだという。
場所は、道の駅から道志みちを下っていった左手側。
来るとき通った道だけど、そんな店あったっけ?

あった。
にいつ商店(画像・リンク先は道志村観光情報サイト)

ちょうど、道志の湯へと向かう側道の近く。
昔ながらの個人商店という感じ。
生鮮食品以外は何でも揃いそうだった。

米が見当たらないので聞いてみると、気のいいおじさんがパンの乗ったトレーの奥から出してきてくれた。
(なぜそんなところに…)
無事2kgの米を手に入れることができてほっとする。

すでにのんびり出来ていないが、もうトラブルは起きないはずだ。
ここから先はのんびりできるはず。
道志の湯で風呂に入り、キャンプ場に戻った。

キャンプ場に戻って程なくすると、管理人さんが集金に回ってきた。
(この日は平日だったので管理棟は空いていなかったのだ)
2人2泊で4800円。
安い。安すぎる。噂には聞いていたが、さすがである。

さて、今日は暗くなってからのんびりしたい。
まだ日も高いけど夕飯にしよう。

にいつ商店で買った米を炊き、肉を焼く。
今回はなんと3000円分の和牛を用意した。
初回キャンプの完全リベンジを果たすときが来たのだ。
万全を期して冷凍してきたお肉は、全く新鮮なままだった。
(むしろまだ凍ったままだった)
たっぷり起こした炭で一気に焼き上げ、こんがり焼けたらお口に運ぶ。
上品な脂の甘味。旨味。
うまい。これが和牛か。
涙が出そうだ。

夢中で食べ続け、あっという間に平らげた。
あの日の無念が晴らされた瞬間だった。

片付けを終えたらとっぷりと日が暮れた。

満ち足りた気持ちで焚き火を囲む。

道志の森ツイッターで、この時期もしかしたら蛍が見れるかも…とあったが、残念ながらその姿を見ることはできなかった。
もっと下流の、流れがゆるやかな場所にならいたんだろうか?

とりとめない話をしながら焚き火を眺め、歯磨きして就寝。
2泊と思うと撤収の心配をしなくてよくて気が楽だ。


翌朝。
天気はまだ晴れ。
新緑がとても鮮やかだ。

場内に残っていた人たちも、この日ほとんどが撤収していった。
見える範囲に残っていたのはわずか2組。
それでも貸しきりにならないのが、さすが有名キャンプ場といったところか。

今回のキャンプ、バーベキュー以外のキャンプらしいご飯を食べたいと思っていた。
最初に思い付いたのはダッチオーブンだったが、高いし手入れも大変と聞く。
なのでスキレットを買ってみた。今日の献立はスキレット三昧の予定だ。
まず昼食はピザを焼く。

トマトと塩とにんにくを炒め煮にして、トマトソースを作る。
煮込んでいる間にピザ生地ミックスを使って生地を作り、
アルミホイルの上に広げ、ソースと具を乗せる。
そして最後にチーズを乗せる、
はずだった。

チーズ、忘れた。

やばい。
米以上にやばい。
チーズが無いピザなんて聞いたことがない。
でももうチーズの手前まで作ってしまった。

焼くっきゃない。

焼けた。

…なんて食欲をそそらないビジュアルだろう。
ただ、上火もしっかり乗せたので、ソースはぐつぐつ言っている。

食べてみたら味も悪くなかった。
下火が近すぎたのか、少し底は焦げていたがクリスピーで美味しい。
トマトソースも旨味がぎゅっとつまっていて、にんにくの味が効いていてうまい。

…チーズがあったらなあ、と思わずにいられなかった。


気を取り直して、焚き火する。
雨が近づいてきているのか、だんだん肌寒くなってきた。
タオルケットを出してきてくるまりながら、1時間ほどうたた寝。

ピザ作りが結構大変だったので、どっと疲れが出てきた気がする。
加えて寒さで体がこたえる。
今日の風呂は、少し遠いけど広くて綺麗な紅椿の湯に行くことにした。
いつもよりゆっくり暖まって疲れを癒す。

サイトに帰ると、管理人さんが領収書の確認にやってきた。
そして朗らかにオールフリーを2本差し出してくれた。
有り難い。今日は休肝日にして、夕飯のお供に頂くことにする。

夕食はたけのこ汁と、

スキレットで作ったパエリア。
和洋折衷な取り合わせ。

パエリアは人生初挑戦だったが、魚介のだしがお米に染みて、なかなか美味しくできた。
たけのこ汁が体を暖めてくれて、充実感のある夕食だった。


夕食後焚き火を始めると、ジャストタイミングで雨が降ってきた。
しばらく様子をみていたが、止む気配が無い。
まだ21時前だが仕方がない、消火して寝ることにした。
キャンプで雨に合うのは初めてだ。タープの下に荷物をぎゅうぎゅうに集めて、テントに引っ込む。

最初は音もなく静かだったが、徐々に雨足が強くなってきたようだった。
明け方、木から落ちた雨垂れがテントを叩き、びっくりして何度も目を覚ました。
今まで晴れの日のキャンプしかしてこなかったので実感が無かったが、
布切れ一枚の中に寝ているんだなと自覚して、少し緊張した。


翌朝。
幸い雨足はさほど強くなっていない。
コットンタープはたっぷりと水を含んでたるんでいた。
寒さに耐えかねて炭を起こし、昨日の燃え残りの薪も無理矢理燃やす。

朝食は昨日の残りのたけのこ汁と、納豆ご飯。
これが冷えと疲れがたまった体にめっぽう染みた。
キャンプの朝御飯が和食というのは名案かもしれない。

しばらく炭火で暖をとったあと、雨の中ゆっくりゆっくり撤収した。
たくさんの木が雨を遮ってくれて、幸いびしょ濡れにならずにすんだ。
タープが水を吸って恐ろしく重くなっていたし、テントも他の道具もずぶ濡れだ。
が、今は考えるのはやめにしよう。

疲れにとどめを刺された気分で、疲労困憊、道志の森キャンプ場を後にした。


道志の森キャンプ場はいいキャンプ場だった。
こんなにお安いのにトイレも炊事場も広くてきれいだし(トイレットペーパーは無いけど)、サイトも椿荘より全体的に広く、たくさんの人に愛される理由がわかる。

しかし、今回のキャンプは結局、全くのんびりできなかった。
何かと忘れ物があり、初挑戦の料理があり、そして何より雨撤収。
良いキャンプ場だっただけに、悔いが残る。

余裕をもって設営撤収して、
食材を一切忘れずに、
夜は蛍を眺めながら、道志川のほとりで優雅にお酒を傾ける。
これを道志の森での、来年の目標としたい。




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